週刊誌の連載を受け持つような形式で、こうしてブログを書いて居るのだが、時折何をテーマに筆を進めて行ったら良いやら戸惑う場合がある。
世の中に対して「啓蒙(けいもう)主義」を訴えると云うのは、17~18世紀に欧州で起こった思想を再現すると云う事に近いので、私の活動が理解しにくいと云う人も少なからず居る筈だ。
私がいま行なって居る活動は、封建主義的な「反社会的集団」を排し、合理主義(理性を重んじ、それを認識の根本とする論)を掲げ、人間性を尊重する啓蒙思想を育成して行く事である。
今の時代に徒党を組んでの「暴力集団」は必要ないからだ。
「明るく住み良いまちづくり」を推進して行くと云うのは、人間本来が持つ「より良い家庭」を築き、健全な青少年を育成して行く事に繋がるからである。
終戦後の秩序なき時代ならイザ知らず、今の平和な時代に、大義なき暴力集団は必要ないのだ。
暴力団が「暴力を背景」に世の中に君臨出来た時代は、グローバル経済の衰退と共に廃れて行った・・・
この事実を前に、世の中の推移を考えなくてはなるまい。
ボランティア活動と云うものは「暴力」とは無縁のところに在る。
こうして筆を進めて居るのも、国家社会に貢献しようとする私の、先祖より受け継いだDNAのなせる「業」なのだ。
・・・私は幻冬舎社長・見城徹の手で本を出してみたいと、このブログに綴った事がある。
その返事が、作家で五仁會・顧問の坂本敏夫を通じて来た。
以下原文のまま抜粋して掲載してみたいと思う・・・
「幻冬舎では会長(竹垣悟)の話しとホームページのことを話しました。
ただ、アウトロー系は今は『官能小説』のみということでした。
人気ブログということですから、ブログを更新し続けていけば、いつか読者から声が上がるはずです。
そうなったら出版社からオファーがあると思います。
今は出版も映像企画もネットの動きに敏感です。
小説は特定の作家以外は売れない。
ノンフィクションは売れない、という出版不況だそうです。
以上が、幻冬舎の報告です」
今、出版業界も不況との事だが、これは世の中全般に云えることでもある。
この前、山平重樹著の「冤罪(キャッツアイ事件)ヤクザであることが罪だったのか」・・・筑摩書房刊を著者本人から恵賜頂き、読み終えたところだ。
この本の主人公・川口和秀・二代目清勇会々長とは、日本青少年更生社の西山俊一郎師を通じて、坂本顧問や懲役18年の五仁會理事長・宮前篤共々逢った事がある。
お互い同じテーブルを囲んで座ったのだが、目線を交わしただけで会話は交わさなかった。
初対面の相手に、いくら何でも「暴力団は侠客になれ」と云う私の信条を話す訳にも行かず、お互い会話の糸口すら摑めず別れた。
車の移動で、川口和秀の乗る車に宮前篤を乗せたのだが、お互い無口な者同士なので二人は最後まで口を利かなかったそうだ。
私は川口和秀を見て、この人は侠客になれる男だと思った。
何よりも人伝(ひとづて)に評判が良い男だからだ。
うちの宮前篤も山口組の為に「懲役18年」を否認で通したので「冤罪事件」と云えば、そうなるだろう・・・
極道をして行くと云うのは、それだけ難しいものだとつくづく思うのだ。
余談だが・・・
岐阜に細川(内科)医院・細川嘉彦院長が居る。
この細川嘉彦とは、野村秋介師の群青忌で蜷川正大代表に紹介して貰った縁である。
野村秋介と云う人が後世に名を残すのも、私は蜷川代表あってのものだと思うのだが、この私の持論に細川院長も「全く同感です」と共感してくれた。
矢張り、人が後世に名を残すには、良い後継者に恵まれなければならないのだ。
二十一世紀書院・蜷川正大評あたりから、細川嘉彦とは肝胆相照らす仲と云えば少しオーバーだが、そう云う仲になりつつある・・・
この人は医者でありながら、日本人の美学と云われる侠道(武士道)精神の発露が理解出来る文化人のひとりであるからだ。
私はこの細川嘉彦から、山平重樹著「戦後のアウトローの死に様」が良かったので読んでみてはどうか、と教えて貰った。
そこで早速買って読み終えたところだ。
その余韻もまだ冷めやらぬ内に、著者本人から直々、この本が届いた。
細川嘉彦と山平重樹の仲が、この一件で漸く理解出来たのだ。
この本は、今まであまり世に出なかった左翼陣営の人を含めて色んな人の評伝なので、是非一人でも多くの人に読んで貰いたいと思う。
今、最も注目する山平重樹の本なので、私の書評がわりに、ここに紹介した次第である。
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蜷川です。 (月曜日, 18 11月 2013 09:59)
有難うございます。恐縮しております。会長との出会いから、様々な人との出会いが始りますことが嬉しいです。正に、人の一生は邂逅の一語に尽きる。かと思います。日一日と寒くなります。くれぐれも御身を大切にお過ごし下さい。ご健勝を。 蜷川拝
飛車角 (月曜日, 18 11月 2013)
自分は金筋の国粋主義者ではなく、どちらかというと鶴田浩二演じる古びた長屋に住む、東映任侠映画に男の哀愁を覚える者です。
こんな自分の年相応の考えが、これからの日本の夜明けに一石を投じる事が出来れば、これに勝る喜びはありません。
この五仁會ブログを、昔の東映任侠映画に重ね合わせて楽しませて貰っております。
僭越ながら五仁會が、中国明代•施耐庵著の水滸伝に登場する豪傑達を目指しているのなら応援したいと思います。