暴力団といわれる男たちが、今は何事にも節度を持つようになって来た。
反面、その暴力団に属さないで暴力を背景に、反社会的行為を繰り返す「半グレ集団」が山口組の本拠地である兵庫県にも出没した。
7月31日付の神戸新聞によると、山口組系組員がひとり含まれていたそうだが、この組員が仲間に居ることで、犯行を助長させたようだ。
結局やくざでもないのに、やくざの真似事をする輩(やから)がどんな時代でも必ず現れると云うことだろう・・・
私がこの問題を懸念して「五仁會」を立ち上げたというのは、知る人ぞ知る事実だ。
代表が「正義」の旗を振っているのに、会員が犯罪者になるような指導は何があっても避けなければならない。
そこで、男気の無い奴は「五仁會」に入会させないことにした。
嘘を吐いたり、人を騙したりする奴は、基本的に私の性分が受け付けないのだ。
世の中、人を騙して「なんぼ」という職業もあるが、こんな奴は私にとって門外漢もいいとこだ。
そういう面では暴力団の方が男として頼り甲斐があり、信用出来るだろう・・・
しかしである。
世の中全体が、暴力団を拒否しているのだ。
そこで私は個々の本音を代弁して、暴力団は侠客になれ と云っているのである。
国民一人ひとりがそういう自覚を持って、暴力団に対処して行くべき時が来たのだ。
今、やくざとして看板でメシを喰っている人間は少ないだろう・・・
暴力団としての看板が使えないから当たり前だが、それはそれで世の中の為には良くなったと思う。
男気を出して暴力団組織の為に「からだ」を張っても、それに見合う恩恵は現在(いま)何も受けられない時代になった。
どの社会もトップが高齢化して、将来の展望が読めなくなったのだ。
その為に若手を一人前に育てて行こうとするのが暴力団組織である。
若手は素直で使い易い、というのが最たる理由だ。
しかし、今は時代が変わった。
竹中正久が四代目を襲名した頃は、世の中がバブル景気に沸く寸前で、何でも力で押せる時代だった。
そんな時代の終焉と共に、万有引力という法則がジワリと表に出て来た。
高齢化と共に「引く力」が必要になって来たからだ。
引き際が分からない人間は、人の道を踏み外す。
そして、情けないぐらいに転ぶ
私の持論は「押すのも男なら、引くのも男」だということだ。
古今東西「出処進退」を誤れば、人生に汚点を残す。
そう考えれば私は、丁度良い時期に堅気になった。
余談だが、やくざとは惚れた男の盃を呑んでこそ、人生意気に感じるのである。
打算的な考えで、生殺与奪権を握る「つまらん奴」の盃は呑めない。
今、やくざをしている者の大半が頼りないから「つまらん奴」が跡目を継いでも、その盃を呑む。
暴力団組織の看板に頼らなければ、男として立ち行かないから暴力団を抜けられない。
私は、男としてこれが情けない。
野に居て、西郷隆盛のような豪快な男の出現を待って、世の為・人の為に尽くすのが男というものだろう。
私の夢は小さすぎるか・・・
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